御嶽山移動

10月17日、木曽御嶽山へ登った。

登山復活したからには、できれば今年中には3,000m級の山に登っておきたいと思いながらも、気付いたらもう10月。
今年中の3,000m級はあきらめるか・・・と思っていたところ、たまたま御嶽山を検索したら下記の王滝村公式ホームページ内の木曽御嶽山登山道の紹介ページがヒットした。

木曽御嶽山(王滝口)登山道の紹介

これを見ると王滝村田の原からなら約3時間ほどで登れるらしい。
さらに、BIGLOBEの『新しい時代の50代」に向けた情報発信サイト STATION 50』 の御嶽山の紹介ページを見ると「木曽の御嶽山は超初心者向けの3,000m峰といっていい。」との記述まである。
50代の方をターゲットにしたサイトでこのように記述されていれば、前の週に蓼科山を征服した筆者でも楽に登れるのでは?と思い、急きょ御嶽山登山を決行した。
天気予報を見れば晴れ。天気は問題なさそうだ。

当日は早朝4時に起き、王滝村まで車を飛ばした。
田の原登山口に到着したのが9時過ぎ。そして準備を開始。

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09:20 田の原出発。
11:00 八合目到着。このあたりで430MHzにてJR0IVN/0高ボッチ移動局とQSO。

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11:50 一口水到着。

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どなたかがカップを置いていってくれてあった。
そこに水がちょろちょろ流れ込んでいる。

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冷たくておいしい水でのどを潤した。

12:15 九合目到着。

かなりペースが遅い。
山頂到着予定が12:30だったのに、まだ九合目って・・・。

12:50 王滝頂上。
「ゴー」という音と共に硫黄臭が漂っており、音のする方を見ると蒸気が噴き出していた。

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まさに生きている山だ。

13:00 しばらく休憩した後、八丁ダルミを歩く。

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ずっと登りで体が温かくなっていたのだが、強風で一気に体が冷えてきた。
あわててザックからセーターとトレーナーを出して着込んだ。

13:45 御岳山山頂剣ヶ峰到着。

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向こうに見えるのが二ノ池、その向こうには乗鞍岳、そして北アルプスが見渡せる。

予定より1時間以上も遅くなり、ようやく山頂へたどり着いた。
山頂はそれほど広くなく、その3分の2くらいが御嶽神社奥社の境内となっていた。

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無事に上ってこれたことに感謝の気持ちを込めて拝む。

しかし、さすがは3,067mの山だ。とにかく寒い。
さらにフリースを着込んだが、それでも寒い。
そんな中、とにかくON AIRせねばと、まずはCB 1chでCQを出してみる。
いきなりイシカワQA34/9中能登町移動局よりコールがある。
登ってくるまでは430MHzのメインでは2エリアしか聞こえてこなかったのだが、いきなり能登半島から呼ばれたことにかなり驚く。しかもCBで。
その後、ナガノNP152/0伊那市たかずや山移動局とQSO。
しかしあまりの寒さのため、手の震えとかじかみでログ帳にうまく字が書けない。
そうそう、今回、3,000m級ということである程度の寒さを予想し、ボールペンでは字が書けなくなるのではないか?と思い、シャープペンシルを2本持ってきた。
ボールペンは試してないのでわからないが、おそらくシャープペンシルは正解だったと思う。
その後、ギフAC114/2四日市港移動局とQSO。
日本海と太平洋をCBで結んだことになる。

あまりの寒さと時間がないのとで、残念ながらCBはここで切り上げ、430MHzに移った。

前回の蓼科移動ではホイップの力不足を感じたため、今回は1λヘンテナを前日に急きょ制作しそれを持参した。
荷物自体は前回の蓼科に比べ、ヘンテナ、5DFB同軸ケーブル5m、釣り竿、そして衣類が少し増えただけなのだがやたらと重く感じた。
5DFBを3Dにするなど、まだまだ軽量化の余地はあるようだ。

430MHzでCQを出すと、やはり呼んでいただくのは2エリア、愛知県、三重県、岐阜県ばかりだったが、唯一、京都市比叡山移動の局と繋がった。
移動中とのことでひょっとしたら滋賀県に入っているかもしれないとのことだったが、いづれにしても1Wで琵琶湖を越えて3エリアとはすごい。
ヘンテナの威力を感じた。
しかし、一応0エリア長野県移動であるのに地元0エリアからは全く呼ばれなかった。
京都(滋賀?)から呼ばれたのだから、新潟からも声がかかって欲しかったが、時間もなくすぐに撤収してしまったのだから仕方ないだろう。

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十数年前の山移動の時にも感じたことだが、こちらは時間もなく、しかも寒さと戦いながら一局でも多くの局とQSOしたいのだが、やたらとゆっくりと話す人、長々と喋り出す人、正直どーでもいいことを聞いてくる人など、いわば「空気の読めない人」が時々いる。
また、コールする時、7MHzあたりのSSBばりに自分のサフィックスのみを連呼する人もどうかと思う。
こちらは短時間のうちに出来るだけ一発でコールサインを聞き取りたいわけで、そこでサフィックスのみを連呼されても時間の無駄である。
筆者はそのような局は後回しにしている。

14:50 撤収。
約1時間の運用でCB3局、430MHz11局という結果だった。

下山途中、林の中でガサガサと音がすると思ったらライチョウだった。
後日、鳥に詳しい先生に聞くと、独立峰である御嶽山のライチョウは珍しいとのことだった。

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さて、冒頭に紹介したサイトでは、「3時間ほどで登れる」とか、50代向けのサイトでは「超初心者向け3,000m峰」とまで書かれている。
でも実際筆者がかかった時間は登りで4時間以上である。
いくら体力が落ちているとか荷物が重いとは言え、それらを差し引いてもけして「超初心者向け」の山ではない。
簡単に登れるように書いてあるが、そのつもりで軽装で登る人がいるのではないだろうか。
御嶽を甘くみてはいけない。